目利きの三色丼 特段三色丼が好きなわけでもなかったのですが、この三色丼に出会ってからというもの自ら進んで作ることが増えました。とある定食屋さんで出している知る人ぞ知る逸品メニューがこの三色丼。侮るなかれ、これはただの三色丼ではないのです。三色丼の『三色』といえば、炒り卵、鶏そぼろ、さやえんどうや小松菜といったあたりがお決まりのトリオかと思います。ところがこの三色丼のトリオは炒り卵、鶏そぼろ、鮭のほぐし身という斜め上をいく組み合わせなのですが、これがなんとも絶妙に美味なのです。真ん中には小松菜と細切りにした昆布の佃煮、たらこ、そして薄くスライスされた蒲鉾といった豪華客船ばりの盛り合わせ丼。どこを食べてもどう組み合わせても100点満点になるのです。あいにく我が家ではそんなに蒲鉾を食べる習慣がないのでいつも蒲鉾は不在ですが、それでも十分美味しい。なぜ鮭のほぐし身なのか。そもそもその定食屋はご主人が築地の魚河岸に足を運び、厳選した魚を定食で出すお店なのです。そう、正にこれは目利きの三色丼なのです。